拾∥夏の梢

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玉を揺らし祓詞(ハラエコトバ)を唱える。 陣は言に反応し、光り出した。 続いて、布瑠の言。 「ひとふたみよいつむななやここのたり、ふるべ、ゆらゆらとふるべ。ふるべ、ゆらゆら、ふるべやゆらゆらと」 言の葉を紡ぐ。 陣はさらに輝きを増した。 春は霊力を練り上げて呪として事にのせて唱えた。 やがて、輝きは部屋中に溢れた。輝きに目が眩んだ。目の前が真っ白になり、目が焼けるかと思った。 思わず、左目を閉ざした。 しかし、突如として暗闇は訪れた。右目が焼けるように痛い。 「――――――!!」
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