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差異化想
お前のことが嫌いだって云うから
俺もそいつのことが嫌いになった
ただそれだけのこと
それっぽっちの理由で
何もかもが嫌いになってしまったんだ
気に食わないのなら壊してしまえよ
誰に教わったことでもないが
何故か染み付いて消えやしない
この血を洗い流す水が欲しいんだ
陸に打ち上げられた鯨の話を聞いた
お前も居場所がないのかい?
自分に似ていると感じたそれは
醜くひしゃげて泣いていた
やっぱり愛される存在とは違うのか
俺が違うと云うのなら
ちゃんと分かるように教えておくれよ
なんて叫んでみても
求められない声など何処にも届かない
先行く人に離されるばかりだ
四方につくられてしまった壁を越えたら
俺だって愛されるような気がして
爪が折れて血塗れになっても構わないと
指の痛みに耐えてまでよじ登ろうとした
でも、それを誰が望む?
「お前には無理だよ」
壁の上に居る誰かがそう嘲笑って突き落とす
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