潔癖性

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潔癖性

泥まみれになって遊んでいるこどもを汚いと思うことがあったら 愛すべき我が子の致したものを汚いと思うことがあったら まるですべてが許せないみたいな気がして すべてを許したくて すべてに許されたくて 何にも触れずに生きたがった 自分が汚れるのが何よりも嫌いだったのだろう 罪だとは呼べない貴方の性を 見て見ぬふりなんてしたくせに 「愛してる」だとか それすらも普通だと呼ぶのだろうか もう、そうとしか思えない 例えば僕が取り繕ったあらゆるものがいつか とんでもない化け物を生み出してしまったとしても 僕は僕を許せるだろうか もう、そうにしか思えないない 仕様もない分からず屋 まるでいないものをいると愚図っている赤子みたいじゃないか 嫌いなものはどうしたって好きになんてなれやしないこと また僕は忘れ去ろうとしている
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