ララ.バイ.バイ

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ララ.バイ.バイ

超能力が使えるって 言い張るクラスメイトのテレパシーが 聞こえるフリをしてみたり 他の誰もが知らないこと 僕だけが知ってるんだと 赤の他人をこっそり馬鹿にしてみたり 全部が全部 思う以上に簡単にできてしまうから 世界はいつだって優しくて 僕らなんかに何の興味も持たない そんな世界を嫌って 偽って匿ってできたのがこの僕だ 僕の世界のヒーロだなんて ほんとはなんの役にも立たないって 言われてしまえばそれまでだけど 目からビームを出せることが 空を自由に飛べることが そんな力が 病気のあの子を救うために なんの役に立つというのか 僕はなんにも知らないから 君みたいなのをヒーローだなんて呼んだんだ なんにもできない君のこと 僕だけが知っている秘密事
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