幽霊と世界と君とソレ

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この世界 ひとはひとりでは生きてゆけないなら どうして 生まれてくるのはひとりずつで ひとりきりで死んでゆくのだろう 僕ら同じ人間に生まれてこれたらよかったのに そしたら永遠に君とひとりで さよならしなくてすんだのに 世界がもうすぐ終わるという あの話を君はまだ信じない 君がそんなふうに笑うから 僕は今も泣けないまま 立ち尽くす君を見ていた 「今日こそ殺されてしまうかな?」 こうなってしまった理由なんて きっと誰にもわからない 教えてあげたくもないけれど ひとはひとりでは生きてゆけないからこそ 僕らきっと 「出会ってしまったんだ」 ほら、はやく飛び降りてさ そしても一度約束しよう 今度は笑って出会えるように
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