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光あれとは望んだが、こんな光景なら見ない 方がましだった。
武器を持った人たちは、驚いた顔をしてい る。俺もその中の一人。
「みーなさーん! ちょっと聞いてねー!」
こんな殺伐とした中で、やたら明るい女の子 の声が響く。 声の方を向くと中学生くらいの女の子が、今 から遊園地か動物園にでも行くような、嬉し そうな顔をして、手を振っていた。
「皆さんは、死にました~! ここは、皆さんがいた世界とあの世の間で~ す! だ・か・ら!皆さんこのままじゃあの世行き で~す! けど!皆さんはラッキーですよ~」
頭の痛いJCはクルクル回りながら、訳のわ からないことをまくしたてる。
「ここにいる、30人の中から一人だけ、元 いた世界に戻れます!」
何を言ってるんだこの子供は。そんな視線が あの糞餓鬼に浴びせられる。
ちょうど30人。俺の勘も捨てたもんじゃな い。 俺はそんな事を考えていた。
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