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夜、待ち合わせ場所の椿の前まで行く。
瑠璃はどんな顔して自分の結婚話を聞くんだろうな…
待ち合わせ場所にはもう瑠璃は来ていた。
椿を一輪、簪と一緒に付けている。
瑠璃はその椿と同じくらい、いやもっともっと綺麗だった。
できることならそのまま瑠璃をさらってどこかへ行ってしまいたかった。
そんな事を思っていると瑠璃は気付いたのか、にこにことこちらまで小走りで来た。
「朱ちゃんッ!…話しって何?」
やっぱり元気がないのに気付いたのか、悲しそうな顔をしている。
俺は出来る限りの笑顔で
『お前のな…』
「私の?」
『お前の結婚が決まったよ。』
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