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「朝っぱらから、可愛い後輩、物色中?
…確かに、今年の1年女子はなかなかのハイレベル
だからなー。」
からかい混じりの声の方へ振り向くと、親友の和哉が
「よっ。」と軽く片手を挙げて近づいてきた。
「うるせ。」
と軽くあしらった俺の肩に腕をかけ、和哉は重ねて、
「で、どうよ?お前の好みの子はどの子だい?ん?」
と、しつこく絡んでくる。仕方なく俺は、
「うるせーよ。お前と一緒にするんじゃねぇ。」
半ば本気でコブラツイストをかけてやる。和哉は和哉で、
「ギブ!涼介、ギブ!あ、でもこんな荒っぽい涼介もスキ!」
などと、気色の悪いことを平気で叫ぶ。
「何言ってんだ、アホか、テメー!」
「いやーん、涼介サマ、冷たくしないでー。」
「ええい、騒ぐな!アホが伝染る!」
こんなくだらないじゃれ合いをするのも、毎朝の光景。
どれもこれも、変わり映えのない、毎朝の光景。
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