赤ずきんの涙とオオカミの罠 ver.エブリスタ

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*――赤ずきん――* 磨き抜かれた木目のドアを開ける先輩。 「静かにね?」 そう言われて、コクコク頷く。 人生初、バー! 少し緊張してるけど、静かにします。 先輩に連れて来てもらっているのに、はしゃいだりする勇気もないです。 「いらっしゃいませ、越中さま。 お久しぶりですね」 先輩に声をかけてくれたのは、柔らかな物腰のお髭の似合うバーテンダーさん。 纏う空気感がとても落ち着いている。 四十代後半の男性。 バーと言えば、薄暗い店を想像していたけど。
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