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~渋谷凛の独白~
街を歩いていたら、アイドルにならないかと言われた。
最初は正直、戸惑った。だって、アイドルという普通の女の子なら誰もが憧れるようなキラキラした存在になれるチャンスがいきなり巡ってきたのだ。
でも、それはとてもやくざな道だということも承知していた。最近話題のどこかの事務所みたいに、色々な意味でいい環境を持ったところでなければ。
けれど私は結局その誘いに乗った。今までの人生をなんとなく生きてしまっていたから。それまでのつまらない人生に刺激を、意味を与えたかったから。無愛想な私にも少しだけあった、女子的な欲求も手伝った。
それなりの覚悟と、高揚感を持って、私はアイドルの道の扉を叩いた。
しかし。
「君が、俺が担当するリンか。宜しく」
…私を出迎えたプロデューサーは、ガチムチの外人だった。
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