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その先には生徒や教師の姿がある。それを見てエルダは撤回する。
――きっと、大丈夫。この先何が来ようと、今回のように、みんなで、切り抜けるわ。
エルダも強張った表情を解き、微笑みを浮かべた。
「エルダ、今日はお疲れ様でした。あなたもお休みになって下さい」
「い、いいえ。私は大丈夫です。私よりもスティーブ先生がお休みになって下さい」
「そうですか? では、生徒達と一緒に片付けを始めましょうか」
予想外の回答を貰い、エルダは苦笑する。
「えぇ。私も微力ながら手伝いますわ」
スティーブは大声で寝ている生徒を起こす。
「さぁ、さぁ、皆さん! 起きて、お片付けの時間ですよ! 早くしないと夕方になってしまいますよ!」
安堵から一転、スティーブの掛け声で慌ただしい空気へと変わり、大急ぎで学園の者達ががれきの撤去や簡単な補修工事に着手する。いつの間にか日は大きく傾き、夕暮れ時まで時間が迫っていた。もうずく、長いようで、短い一日がようやく終わる。
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