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それからというもの、両親は俺をものすごく可愛がった。それはもう俺がうざがるほどに。
やがて俺の上に五人もの姉がいると知り、それはそれは驚いた。
俺と1つしか変わらない五女のセシリア姉さんと、2つ離れていた四女のロザリー姉さん、あと三女で双子の片割れのアリアナ姉さんは俺を見て最初はすごく怖がっていた。
でも長女のエレノア姉さんと双子の一人フローラ姉さんだけは初めて会ったその時から俺を力強く抱き締めてくれた。
特に、エレノア姉さんはひどく泣いて謝ってきた。何も姉さんが悪い訳じゃないとカタコトになりながら言うと、エレノア姉さんはまた泣いた。
多分、俺達姉弟の中で唯一エレノア姉さんは俺のことを強く覚えていたんだと思う。
なにぶんエレノア姉さんと俺は8つも離れている。エレノア姉さんは、俺が小屋へと連れていかれるのを黙ってみることしか出来なかったと負わなくてもいい責任を感じていたのだった。
母さんと父さん(愛されていたと知ってから呼び方を変えた。)から俺の中の化け物の話をちゃんと聞いて、最初は怖がっていた姉たちもすぐに俺を弟と認めた。何故かはわからないけど。
そして・・・姉たちは見事なブラコンに成り果てた。
まぁつまり、俺を両親同様ものすごく可愛がってくれたってことだ。
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