第1章 使命

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チュンチュン… 「おい!おきろっ。いつまで寝てやがんだ。演習帰りで疲れてるのはわかるが、たまには家のこと手伝いやがれ。」 「ん。。。筋肉痛がひどくて起きれないんだよ、父さん」 ここはランス国の王都セルマイユにあるスミス鍛冶屋店での朝の風景である。 「ジール!顔洗ったら母さんの手伝いでもしてろ」 重たい体をどうにか起こし、顔を洗いにいくジール 「あら。やっと起きたのね。騎士さんになるのも大変そうね。ふふ」 「こいつが、なりたいっていうから、軍の養成所に口きいてやったのに、もう音をあげてやがる」 そう。このスミス鍛冶屋店は、軍に武器防具を納めているため、多少の顔が利くのだ。 「ワシが若い頃、徴兵で軍にいた頃は基礎訓練なんぞ、涼しい顔でやっていたぞ」 そういって力こぶをみせる親父のカール・スミス
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