プロローグ

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「ここなら誰もこねぇよ?」 不適に笑みを浮かべると、憂の細い腕をつかんだ かすかに震えている憂 でもそんなことはどうでもいいと思った。 震えるからだを引き寄せ ぐっと強く抱きしめる おれてしまいそうな身体 小さくて 小さくて。 腕の中で必死にもがく憂の小さな身体 そのまま衝動的に俺は憂の唇に唇を重ねた その瞬間、憂の頬からは涙がポロポロとこぼれ落ちた 必死でもがけど、俺の腕の中からは逃れられない 「……めて……」
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