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「おい、りく!かすみ!
こんなところにいたのか。
探したぞ。」
りくとかすみは
声のする方へ振り返った。
「じん君!!」
そこには少し背の高い少年が立っていた。
りくとかすみより2つほど
年上といったところだろうか。
しゅっとシャープな顔立ちからは
頭の良さそうな雰囲気が覗える。
「なにをしてるんだ?」
じんはりくとかすみの横に
腰かけた。
「ここで海を眺めてたの。
きっとこの先には
まだ見ない物があるんだって。」
それを聞いたじんは
ふうっと、ため息をついた。
「またそんなことを
言っていたのか。
この先には何もないぞ。
何度も言うけど
大昔にこの島の大人たちが
何度も海にでて確かめてる。」
「まったくじん君は夢がないなー。」
りくはじんに嫌悪な表情をしてみせた。
かすみもそれに合わせて、
うんうんとうなずいている。
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