初日・昼

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「さ、早く荷物を置いて準備するぞ。」 綾の声に促され、いそいそと中へ入る。 合宿所には、もうほとんどのメンバーが集まっていた。 「おう、女子もまとまって来たな。」 よく日に焼けた肌の男子がこちらに気付く。 彼は西田、快活で面白い、ムードメーカーというような性格だ。 「おう、おはよー。」 挨拶をしてきた小柄な男子は護。 背は低いが、この中では一番剣道の経験が長く、部長を務めている。 しかし、性格は結構適当なところがあり、綾がかなり支えている形になっている。 「おはようございます。」 護の裏からこれまた小柄で眼鏡をした男子が挨拶をする。 彼は今のところ唯一の後輩で護の弟、翔。 先輩だらけのなかでよくやってる子だと思う。 奥の方でふざけあっている背の高い男子と、低めの男子は、 高い方が平谷。 低い方が日登。 あと、窓の方で一人静かに座っているのは木下くん。彼は人付き合いが苦手なようだ。 「結構揃ってるな、残りは?」 綾は護に聞いた。 やっぱり綾はしっかりしてるなあ。 「あとは、鈴村に常磐津、永田が来てないな。」 「あいつらか……、あと、清村は?」 「清村は来てるよ、トイレ行ってるだけだ。」
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