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「これでおしまいや…行くで、修三…」
身に纏っていた青いオーラを引っ込めると、呆気にとられていた修三の肩を叩き、鴉紋は南東の扉に向けて歩き出した。
修三は肩を叩かれ、ハッとすると、慌てて鴉紋の後をついていった。
仰向けに倒れた鳴海は、それでもなお、まだ抵抗しようと試みていた。
震える体で立ち上がると、ナイフを握り、鴉紋の頭を貫こうとした。
鴉紋はそれに気付いていたのか、それを避け、鼻血などでメチャクチャになっていた鳴海の顔に、さらに肘打ちをした。
「ぐばぁっは…」
鳴海はそれを受けても、よろけはしたが、倒れなかった。
「殺してやる…殺してやるーーっ!!」
「…しぶとい奴や…」
狂ったように叫ぶ鳴海に対し、鴉紋も迎撃の構えをとった。
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