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「くぅ…早よ行かんと、凍えまうで…」
焦った鴉紋は、さらに加速させて、麓を目指した。
鴉紋達のスノーモービルが崖に囲まれた道を走っていると、上から数台のスノーモービルが落ちてきた。
それぞれに人が乗っているので、追手のようだった。
「もう来てしもたか!しゃあない、振り切るで!」
鴉紋は何とか追手を撒こうとしたが、追手も同等のスピードを出し、撒くことは不可能だった。
「冴田さん、前!!」
「……!!」
修三に言われて咄嗟に前を見ると、倒れた大木が道を塞いでいて、下にはスノーモービルを倒さないと通れないくらいの隙間があった。
鴉紋は咄嗟にスノーモービルをギリギリまで傾け、何とか大木を回避した。
「ぎゃぁぁぁ!!」
追手は、鴉紋達を追うことしか考えていなかったため、大木に正面衝突、スノーモービルは爆破した。
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