60人が本棚に入れています
本棚に追加
「修三…どこにおるんや…」
鴉紋は辺りをさ迷い歩いた。
しかし、いくら呼んでも修三からの返事はなかった。
「修三…!!」
鴉紋はそれでも、修三を必死に探し回った。
すると、背後から獣のうなり声が聞こえてきた。
それを聞くと、鴉紋は嫌そうな顔をしながら振り向いた。
「何でこないな時に…」
鴉紋の視界には、普通の熊よりも若干大きいくらいの熊が1頭いた。
熊の目的が鴉紋の肉であることは明らかであった。
「しゃあない…相手になるしかないわ…」
凍傷で今にも垂れ下がりそうな腕を無理矢理動かし、鴉紋は構えた。
最初のコメントを投稿しよう!