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「…ん…」
鴉紋は目を開け、視線だけで辺りを見回した。
外から、積もった雪に反射した太陽の光が入ってきて、眩しかった。
「朝か…いつの間にか寝てしもとったわ…」
鴉紋はゆっくり体を起こした。荒間はすでに、猟に行く準備を整えていた。
「起きたか…さっさと飯を食って、猟に行く準備をしろ」
荒間は調子を変えずに言った。前を向くと、来た当初から変わらない風景があった。
鴉紋は手早く食事をすませ、眠っている修三を見た。
「ほら、銃と罠は俺のを貸してやる。だが、次からは自分で調達しろ」
「…あぁ、分かった」
鴉紋は出された銃と罠を受け取った。
そして、防寒具をつけた。
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