プロローグ

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「終わりだ!」  まるで漆黒の剣士の胸の元へと引っ張られるようにして、俺は体を回転させながら、剣を振りかざした。一瞬の静寂の後、漆黒の剣士の胸元に大きな剣傷ができる。  そして剣傷から眩いほどの閃光が漏れだす。俺が大理石の床に音もなく着地した時には、漆黒の剣士の体は数多の光の剣に全身を貫かれていた。  そして、漆黒の剣士は力なく俺を一睨みすると、光の粒子となって消えて行った。 「お、終わったぁ」  俺はたまらず、大理石の床へと体を落とした。ひんやりとした冷たさが金属製の防具を伝って感じられる。  目の前にはクエストクリアと表示された吹き出しが出ている。 「これで現在出ているクエストはすべてクリアだな」
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