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その虹色の光が止み、そこにいたはずの蜘蛛の妖怪は跡形もなく消え去っていた。
男は、その事に呆然としながら蜘蛛の妖怪がいたはずの場所を見ていた。
「ふぅ。危なかったわね。間一髪だったわ」するとそんな間抜けした声が聞えた。
男は、その声に反応して立ち上がった。
蜘蛛の妖怪がいたその先に一人の少女がいた。
「お、お前は?」男は、事情をしってそうなその少女に尋ねる。
その少女はなにやら巫女服を改造したような服装をしていた。
「私かしら? 私は博麗霊夢。ここ、幻想郷の異変を解決するのが仕事の素敵な博麗神社の巫女さんよ」
博麗霊夢といった少女は、なにやら怪しげに笑みを作った。
男は今起きている事象についていけずただ呆然としていた。
「ふぅ、とりあえず。ここにいても何も良い事はないから。私の神社に行きましょう。あなた、立てるかしら?」
霊夢はそう言うと男に近寄っていき手を差し出した。
「あ、あぁ」男はそういってその手を頼りに立ち上がる。
そして男はズボンの尻の部分をポンポンと叩き、汚れをはらった。
その一連の動作が一通り終わったと思えるところで霊夢は、その男に背をむけ歩き出した。
「じゃ、着いてきて」
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