第一話

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 次はいちゃいちゃしてた男の友人な。  名前は柊 龍也。  誰にでも気さくに声をかけ、その場の空気を盛り上げるムードメーカー的存在だな。  顔は割といい方でその性格から、モテる。  まあ、中学からずっと付き合ってる幼なじみいるから全部断ってるけどな。  最後に龍也の彼女の神山 莉奈。  一見高飛車なお嬢様だが、実際は照れ屋で恥ずかしがり屋な女の子だ。  まあ、俗に言うツンデレって奴。  ついでに言うとかなり純情だな。  ついこの間、龍也に素直になれないのって涙目で相談されたのはいい思い出だ。  だってその後、俺が泣かせたもんだと勘違いした龍也と乱闘したからな~……いや、まあ、普通に勝ったけどさ。  勿論顔はいいぞ?龍也同様にモテるからな。  うん、なんで俺の友人達は顔良い人ばっかなの?  ………以上、俺の友人紹介でした~。 「にしても……」  右斜め前では 「りゅ、龍也、あの、その、お弁当作ったんだけど……」 「マジで!?やっりー!!莉奈の手料理とか…やべっ涙でてきた」  いちゃつくなら余所でやれ。  左斜め前では 「明里、て、手つながない?」 「え……うん、学校行くまでなら……」  何度でも言う、いちゃつくなら余所でやれ。 「…はぁ、気まずいわ……」  俺が一人、思考にふけている間に(あれから一言も声かかってません)なにこのリア充ワールド。  ほら、みてみろ…登校中の他の生徒が学校イケメン、美少女ランキング上位四人がいちゃいちゃしてるから失神してるぞ。  生徒C……そんな同情の眼差し送るなって。  生徒Dよ、羨ましいなら変わってやるぞ?なんで俺を羨ましそうに見てんの?馬鹿なの?死ぬの?  ていうか、昨日の告白成功してたんだな~…隼人おめでとさん。  なんとも言えないこの状況は学校につくまで続いた。  この日から俺の周りに人が集まるようになったのは別の話。  十中八九、同情からだろうけど。
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