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息が苦しくなり、やっとの思いで男の胸板を押し返すと、男は甘い吐息を私の唇に残して、自分のそれを離した。
「な、何をいきなり…///」
身体から力が抜け、男にしがみつく形で男を見上げてそう言うと、男は口角を少し上げ、
「汝は今日この時に俺と契約を交わした。よって、しばらく俺を匿え」
と言い、私を抱き上げ、勝手に家に上がり込んで来た。扉を閉め、男はリビングのソファに私を寝かせた。
そう。コレが彼との運命の出会い。こうして私は彼と彼の仲間たちと関わり、彼等の運命の渦に飲み込まれて行くこととなった。
そして、ここから漆黒の誠の魂の物語が始まる。
序、満月の夜の来訪者 終
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