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シヴァの全体に警報が鳴り響いた。
何事かと思うと同時に司令部から出撃命令が下った。通信器に長官の声。
「宇宙特殊兵団・第三戦隊は、至急A7ドッキング・ベイへ向かえ」
巡視へ出る戦艦スピカへ乗艦するための準備をしていたボリエ・イェンセン准尉は、仲間のほうを振り返った。
「いきなりおれたちに出撃命令だと?」
「隊長、状況はわかりませんが、こいつはただごとじゃありませんよ」
部下の言葉に、ボリエはうなずいた。
「そうだな。よし、ランクCの装備ができた者からA7ドッキング・ベイへ急行しろ」
「はい!」
二十八人の隊員たちは、戦艦スピカへの乗艦を一時中止し、すばやく換装を始めた。
宇宙特殊兵団・第三戦隊は、特殊な訓練を受けた精鋭の戦闘集団だった。宇宙空間での近接戦闘という、極限状況下でその能力を発揮する部隊であり、気密服に専用の装備をもって、バームを駆逐するのである。
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