白薔薇は妖精王と逢う

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 グリフォンの群れが降り立つと、見知った顔がわらわらと降りて来て広場にたむろする。みんなすっごい怖い顔してるんですけど。  白銀の鎧、弓に剣、あれ、本気装備だよね。 「なんで兄様が3人もいるの?しかも武装してるよ。わたしのこと、連れ戻しに来ただけじゃないの?」 「アルウィン王は大変お怒りだそうだ。傷ついた白薔薇を取り戻す為には戦も辞さないとさ」  パトリックが皮肉っぽく言う。 「何とち狂ってるの?てかさ、それ脅しで、単純にメリーがいなくて寂しい!返さないなら戦しちゃうぞ?じゃないよね?」 「そうなのか?」  パトリックが呆れたように聞く。否定したい所なんだけど出来ないのが辛い。うちの家族のわたしへの溺愛っぷりって、箱入りとか越えちゃって宝石箱入りって感じなんだよね。 「そうな気がするんだけど。  この間の長期休み、帰らなかったじゃない?  毎日、皆から文来て、兄様が迎えに来るとか書いてあったんだけど、ルーカス陛下に王宮にお招きいただいてるので帰れません!って返事したんだ。  そしたら、なんか行間から呪いの言葉が滲み出そうな文が届いたんだよね」 「ルーカス陛下に王宮に呼ばれていたのか?」 パトリックが硬い表情で聞く。
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