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「ん……ここどこだろう?」
目を開けると辺り一面真っ白な空間……ではなく、生活感のあふれる部屋にいた。
僕はソファーの上に寝ていたみたい。
にしても、汚い部屋だなー。
テーブル、ベッド、床等、目で見える範囲にはそんなものが存在しない。
しいていえば、形だけはなんとなくわかる。
だってさ、色々書かれた紙が辺り一面に散らばってるんだよ?
その上に洋服だの、お菓子のゴミだの色々放置されている………うん、片付けよう。
~二時間後~
この部屋の主は結局現れなかったな~。
とりあえず紙は纏めてテーブルの上に、服は畳んでベッドの上に、ゴミは全部ゴミ箱の中にやった。
それだけなのに見違えるほど綺麗になっていた。
「あら、起きてたの?」
白い羽根をはやした清潔感漂う美人さんがそこにいた。
………こんな清潔感漂う美人な人の部屋だなんて信じない。
「私は大天使ミカエル、ごめんなさいね?部屋を綺麗にしてもらっちゃって………あの子は後でお仕置きね」
そうだよね、よくよく考えてみたら子供服だったもんね。
「アハハ……ところでここは?」
「世界神様のお部屋ですよ、流石に女の子を変な空間に放置するわけにもいかないでしょ?」
十分この部屋も変な空間ですけどね~、とは言わない僕は大人。
大人なんだから耐えないと、女の子扱いされたぐらいで怒っちゃ駄目だ。
「僕は男です、それと例え女の子だったとしてもこんなに汚い部屋に放置されるのも対して変わりないと思いますよ?」
耐えた!!僕耐えたよ!!
……今更ながらなんだけど、天使ってなに?
「…………」
「…………」
沈黙がこの部屋を支配する。
えと、気まずいです。
「俺様参上だぜ!!」
頭に女物のパンツを被り、目にブラジャーをつけた変人が現れた。
因みにブリーフ一枚という格好で。
顔を真っ赤にしたミカエルさんをみる限りあれはミカエルさんのなのだろう。
とりあえず、いい感じに沈黙を壊してくれたことだけは感謝します。
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