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由紀がいなくなって、思いっきり手が足りなくなった。
今までは由紀1人で請け負っていた仕事を遠藤と早瀬が分担し
遠藤と早瀬がやっていた仕事を他のメンバーが皆で手分けする。
結局、メグが1人でプログラムを担当していたが、
もちろん、間に合うわけがない。
皆、決して無能な部類じゃない。
でも、確実に何もかも上手くいかなくなった。
その状況に慌てたのは、狸部長だ。
一気に部の効率が落ちたことで部長会で説明を求められた。
部下の力不足と責任を押し付ければ今までは済んだのだろうが
遠藤を使ってそれを言うのは危険すぎた。
営業部のエースの看板は伊達じゃない。
遠藤の有能さは誰もが知っていた。
その上、部下の誰もが部長のサポートをしてやらなかった。
結局、由紀をやめさせたのは部長の失態だったのでは・・・
とまで囁かれる事態に陥った。
そもそも、遠藤を初めとする部の誰もが由紀をやめさせるのは
部の損失だ、と訴えていたのだ。
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