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馬鹿馬鹿しくなって、私はその先を口にせずに立ち上がった。
「まぁ、いいです。
諸々の契約は人事とやります。あと、直美も貰っていいですか?」
「――え?ああ?」
気が抜けたような顔の植原に、
「あ、あと。蓮見君も。
彼、仕事出来るから。いいでしょう?」
「……本人に聞いてみるよ」
「お願いします」
私はそのまま、これ以上植原の顔を見ていたくなくて、足早に会議室から出ていった
バカにしてんの?植原のヤツ!!
あんな色ボケ野郎だとは思ってなかったわ!!
イライラする。
怒りが頂点に達して、涙が浮かんできそうになって、強く唇を噛み締めた
私がやってきた実績は、あんないとも簡単に個人の色ボケで吹き飛ばされたのかと思ったら、
情けなくなってきた。
なんなの、一体。
世の中、どうなってるの
心底植原に嫌悪感が込み上げてきた
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