近くて遠い

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「嫌だったら、いいのよ?」 ――会議室。 目の前には、真剣な顔をした直美。 「好きにしていいから。残りたければ、残っていいの」 私の言葉を、ゆっくりと頭に入れているのか、直美の反応が鈍い。 「……吉住さん」 やっと動いた唇に、流石の私も緊張する 「どっちでもいいです」 直美の返答に、本意がどこにあるのか見極めれず 「残りたい?」 心にある直美に対する負い目から、どうしても残りたいんじゃ、と再度問いかけた 「んー。」 直美のその様子に、肩の力が抜けた 本当にどっちでもいいんだ、と思うその様子に、 「直美が居てくれたら助かるの。 お願いしていい?」 「はい」 その返事に嫌そうな気持ちは見えず、やっとホッと胸をなでおろした。 良かった。 無理矢理やらせて、彼女に嫌な気持ちのまま仕事をさせるのは申し訳ない
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