たった1度の I LOVE YOU

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やっぱりそこにはブランコはなくて。 「結局買いにいけなかったな……」 今あるのはあの頃なかった犬小屋とゴンタ。 さっきの夢を見るまでブランコのことは忘れていた。 明日孫が来るというのに……。 しかし落胆していても始まらない。 ブランコは間に合わないにしても、庭で遊べるように掃除は済ませた。 次の機会までに用意することにしよう。 夕方近くにやってきた息子家族と仕事から帰った娘。 娘と嫁が台所に立っている姿を男2人で横目に見ながらビールを飲む。 最近の仕事についてや、テレビで放送中の野球の話、熱く語る息子を頼もしく思いながら相槌を打つ。 「おい、ビール」 「おい、ビールじゃないでしょ。今手が離せないから自分で取ってよ」 フライを揚げているらしい娘の一言に撃沈。 「すぐ持っていきますから」 孫にミルクを飲ませていた嫁の言葉に立ち上がったのはわが息子。 .
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