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「楽勝なんだったらなおさら「おっ、目ぇ覚めたか。」
僕が体を起こしたのに気づいた小人が、姫の言葉を遮った。
「え?あっ起きた!…ハァ、よかったあ……。」
ベッドの横に座っていた姫がこっちに振り返って、ため息をついた。
あれ、目が潤んでるみたいだけど……。気のせいかな。
「声かけても肩揺らしても顔ひっぱたいても起きないし心配したんだから!」
……気のせいみたいだ。
でもすごく心配してくれたみたいだし、お礼言わなきゃ。
「……~~~。」
「え?」
「~~~!……?……~~ゴホッゴホッ!!」
ゴホッ急に咳が!
っていうか声が……!!
「あー、無理に声出すなよ。
咳酷くなるから。」
白衣を着た小人が耳の穴をほじりながら僕に説明する。
「初めまして王子。おれはユースケ。医者をやってる。
植物専門だが、小人や人間も一応診れる。一応、な。
さっきもこの姫様に説明したんだが、お前の病気は………。………。」
「……?」
「………やっぱめんどくさい。
姫さん、説明してやって。」
「こ、こいつ……!」
怒りに震えて姫の手がプルプルしている。
だけど説明するのが先だと判断したのか、振り返りながら僕に病気の説明をしてくれた。
……少し手をプルプルさせながら。
「君の病気はね、『やったったでウッヒャッヒャ病』っていうらしいの。」
え?なにが……ウヒャヒャ??
「そ、そんな初めてモトタロウを見たときのような顔しないでよ!
私だってよく分かってないんだから……!
で、とりあえず病名は置いておいて説明すると、
この病気はこのエブリ王国特有のもので、発症から短時間意識を失ってその後、喉に炎症ができるんだって。
まさか声が出なくなる程とは思わなかったけど。」
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