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植物診療所のユースケとミント(8/17)
僕が姫の黒いオーラに冷や汗をかきまくっていると、ミントがスッと立ち上がった。
「分かりました。わたし、桔梗を探してきます!」
突然の発言に、僕たちは焦る。
「え、いや、ユースケが取ってくればすぐにすむのよ!?」
「~~~!(そんなの悪いよ!)」
「おーサンキュー。」
「わたし、あなた方の役に立ちたいんです!」
「そ、そんな……。じゃあ、わたしも行くわ!」
「~~~~!ゴホッ」
「だめよ、君は寝てなきゃ。」
おお、僕も行きたいって、よく伝わったなあ。
……じゃなくて、喉以外は全然大丈夫だって伝えないと……!
「~~!~~~、~~。~ゴホッゴホッ!」
必死にジェスチャーしてみたけど……。
「ほら、咳もひどいじゃない。
病人は寝てなきゃ。」
逆効果だったみたいだ。
言葉って大切だなあ。
「大丈夫だって。ミントのランタンが植物の場所を教えてくれるし。」
「はい、これさえあれば道に迷う心配はありません。」
「でもわたしも一応ついて行くわね。
ここでじっと待つのも嫌だし。」
「あ、分かりました。よろしくお願いします!」
ミントは姫にペコリと頭を下げた。
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