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お嬢様の眠気も吹き飛んだようです
しかし、何故か旦那様に引き離され、お嬢様は連れていかれてしまいました
アイラス「兄上はダンスもお上手ですね」
トト「必要だと思うことは全て習得したからな」
囮「トットちゃんは妥協しないからね、ダンスは勿論だけど、楽器とかもできるよ」
貴族の家に潜入することもあるかもと、色々仕込んだのは囮様ではありませんか
案外暗殺者時代の技術が大活躍しております
アイラス「そうなんですか?それなら私はヴァイオリンを弾きますから、兄上はピアノをお願いします」
はい?
囮「俺はコントラバスでいいや」
何故二人して私を演奏家たちの元に引っ張るのでしょう?
アイラス様が何やら交渉して、楽器をお借りしています
私も囮様によりピアノの椅子へと座らされました
まぁ良いでしょう……兄は弟に甘いのです
指をほぐし、鍵盤に手を置きます
タラタッタタラタッタタラタッタタラタッタタタタタタララララチャララ…タラタッタタラタッタタラッタララ…タラタッタタララッタタララララ
囮「ちょ!何で犬のお巡りさん!?」
トト「昔ひいてやったらミリアが喜んだ」
アイラス「私それ知らないんですが…」
囮様に教えていただきましたからね
囮「トットちゃん、アイラス皇子にもわかる曲じゃないと」
そうですね
トト「では『満月』にしよう」
囮「オッケー」
アイラス「それなら大丈夫です」
演奏会の始まりです
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