お嬢様、戦争でございます

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トト「日が暮れてきましたね………今日は月が出ていますから、夜襲もあるかもしれません」 共和国軍の方からはいい匂いがしてきました 夕食の準備ですかね… まったく、正式に攻めてくる大義名分もなく、奇襲さながらにここまできておいて 呑気に夕食ですか 戦争……いえ、騎士道や一般道徳は誠に面倒なものでございます 彼方から仕掛けてこない限りこちらからは手が出せないとは…… しかも、食べ物に毒を混ぜたり、密やかに食料を燃やしたりしてはいけないのだそうです そういう計略は、こちらが追い詰められた時の最終手段らしいですね 回りくどい アイラス「例え仕掛けて来なくても、この砦にずっと兵がとどまれば食料が不足しますね……彼方も同じでしょうけど、それに緊張状態が続けば皆が疲弊してしまいます」 トト「仕掛けてこさせれば良いのです、きちんと向こうから攻撃させればね…………ちゃんと証拠映像も残しましょう……長引くなんて冗談じゃありませんよ」 アイラス「兄上はそういうの得意そうですね…」 えぇ、得意です アイラス「ところで兄上、ローブを取らないんですか?」 トト「取りたくありません」 アイラス「囮さんはピンクでしたね!兄上の紫も見たいです」 アイラス様、ご存知だったんですね トト「もう暗いから見えないでしょう、また今度です」 アイラス「はい!」 ………犬っぽいですアイラス様 私は犬も好きですよ?モフモフした生き物は全て好きです 一番はニャンコですけど!
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