私、執事でございます

お嬢様、おはようございます

ｶﾞﾘｱ「おはようミリア」

ﾐｱ「おはよう」

ﾗﾙ「おはようございましゅ！」

一通り挨拶を終え、お嬢様は席につかれます

勿論椅子を引くのは執事の仕事、抜かりはありません

皆様がお食事をなさっている間、私は扉付近に待機です

終わるまで暇ですから、私の紹介もしてしまいましょう

髪は黒、目は紫、使用人は容姿も重要ですから、顔は醜くないと思います

同僚のメイドからは爽やか笑顔のドＳ顔、と評価を頂いております

現在二十五歳、独身です

私、十年前まで売れっ子暗殺者をやっておりまして、他国のとある貴族を暗殺しようとして、何故かその国のギルドの帝が五人もでばって……いくらなんでも逃げるしかなく、王国までやっとたどり着いたのです

ですが、あちこちに傷を受け、出血で意識が朦朧とし始めた時

屈辱的ではありますが、お嬢様に発見していただき、なんとか命を繋げることができました

その時のお嬢様の第一声は今でも忘れません

『血だ…死んでる？死んでたら｢はーい｣って言って？』

えぇ、どうしようもなく馬鹿だ…と思い、助けを諦めましたね

ですが、こうして助かり、恩返しも兼ねてお嬢様を護衛しつつ、執事としてお世話をさせていただいております

あれから十年ですか…

今では執事としての自分を誇らしく思っております

全てはお嬢様のために！