我輩はボッチなり

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「あら嫌だわ、次の時間は選択科目じゃない。教室移動しないと」 と、楓?らしき人物は俺の横を通りすぎて後ろのロッカーまで走って行ったのである。 え?いや、ちょっと待て。人違いだったとしても対応が酷くないか? それとも生粋の天然さんに成長してしまった楓なのかと思い、意を決してもう一度声をかけようとした。 今だから言える。 やらないで後悔するならやって後悔した方が良い、なんて言葉に100%当てはまる場合などは無いのだと……… 「お、おい!無視するなよ」 「はい?私は敢えてあなたを無視したのに、あなたはその私の優しさを無視するのかしら?」 その時、気づいた事がある。 一つは、この女は確かに楓だけど昔の癒し系のような感じは消えてしまった事。 もう一つは…………………………………………………あぁ、俺はボッチと言う重い運命からは逃げられないのだということ…………………………………………………… 最後の一つ。 周りから視線が死線な件。
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