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ピッ!
「はい。次ー どんどん飛び込め!」
ピッ!
バッシャーン!
『俺は水が好きだ… なんの濁りもない
裏切ることも…
手を交互に回して片方の手で
毎回水を切り開く。
その 切り開かれた水の亀裂の間に
体を滑り込ませる………』
「おー はるちゃんほんっとに
気持ち良さそうに泳ぐよね~」
「ほんとだね」
「僕もあんな風に泳ぎたいなぁー」
「ふふ そうだね」
バシャッ! バシャッ!
『タイムなんてどうでもいい
順位なんてどうでもいい
今は………………』
「まこちゃん みてみて!」
「ん?」
「りんちゃんだよ!」
「ああ!! もしかして飛び込むのか?」
「もー 二人ともかっこいいね!!」
バッシャーン!
「あ 飛び込んだよ!」
バシャッバシャッ バシャッバシャッ
りんがどんどんスピードをあげ
はるかに追い付いてく。
「見てよ!見てよ!
やっぱりはるちゃんのほうが
速いね~。」
「でも あの二人いい勝負してるよ」
「うん!!」
タン!!
「お疲れさま! はるちゃん!!」
「ちゃん付けはやめろ。」
「えー
別にいいじゃん!
は・る・ち・ゃ・ん!」
「ふん。」
タン!!
「お前やっぱ速いな
自己ベストは?」
「タイムに興味ない…」
「けっ つれねーな」
「なぁ 俺らメドレーリレーでようぜ
そこの二人もな!!」
「「ええっ」」
「いや おれは出ない。」
「はるちゃん!?」
「俺が泳ぐのはフリーだけだ。」
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