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「で、何?」
僕の声が、静かな教室に響く。
頭上にあるエアコンが出す冷たい風が、僕の目の前にいる少年に降り注ぐ。
「まぁ座れよ」
少年ーー新一は、僕の机にオレンジジュースの入った缶を置いた。
西日が、新一を背後から照らす。
七月の暑い日差しを背に受けながら新一は、プルタブを起こしたあとに倒した。
プシュッ、と歯切れのいい音と共に飲み口が開き、爽やかなオレンジの香りが空間に漂った。
「美味しいぞ」
新一は、オレンジジュースを飲みそう言った。
「飲んでみろ」、と促されるままに僕も缶のプルタブに触れた。
クシャッ、と何かが潰れるような歯切れの悪い音と共に飲み口が開いた。
僕は、液体を口に含む。
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