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新一と同じように両手で缶を持ち、しかし俯いて僕は、言った。
エアコンの風向きが変わり、俯いていた僕の背中に冷風が当たる。
「何をやろうにも怖くて出来ないんだ。怖い怖いって言ってるだけで、本当は怖くないのかもしれないのに。分かってはいるんだよ。このままじゃいけないって。変わらなきゃって。でも僕は……何をしようともしない。いつもいつも、否定するだけだ」
エアコンの風が、容赦なく僕に降り注ぐ。
缶を持つ両手が痛い。
冷たすぎて痛い。
僕は、両手で握っていた缶を机の上に置いた。
「……ならカズ」
新一は、そこで間を置いた。
……違う。
間じゃない。
ジュースを飲んでいるんだ。
全てを飲み込んだ新一は、立ち上がりこう言った。
「今から遊びに行こう!!」
エアコンの風が、少し弱くなっているような気がした。
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