バイトの日常

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そんな学園のカフェ、【chaste】で平日なのに昼間からバイトをしている一人の少年がいた。 名前は苑田 和穂(ソノダ カズホ)、16歳の本当なら高校一年生だ。 天然の色の薄い少し長めの金髪にこちらも天然のつり上がった翠目。 身長は170cm前後だろうか。見た感じは高校一年生にしては少し小さめだ。 服装は学園の制服ではなくバイトの制服を着ている。 和穂は誰にでも好かれる人懐っこそうな笑顔を浮かべながらトレイに珈琲を載せ客席の方へ歩いてゆく。 和穂が少し歩いて止まった先には椅子に座った20代前半くらいの白衣を着た男性がいた。 「お待たせしました、アメリカンコーヒーで御座います。」 トレイの上にあった珈琲を取り、ゆっくり音をあまり立てずに机の上においた。 「おー、かずちゃんか。相変わらず不登校かね?」
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