君、あたし

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《──こんにちは、瑞穂ちゃん。覚えてる? …高橋だよ。実は、怜に関して、伝えたい事があって…。 ─────怜が交通事故に巻き込まれて、昏睡状態になってしまったんだ》 「は…?」 一方的に話された電話。家の電話の留守電に入っており、話の内容を理解するのに時間がかかった。 丁度、母が居なくて、良かったかもしれない。 きっと、今から行こうと用意する私を引き留めていたかもしれない。 元・きょうだいの“高橋怜くん”の親がそれを連絡したのは、あたし達がちょくちょく会っていたからだろう。お互いの家には行ったことなかったけれど、時々連絡を取り合っていたので、何処かで待ち合わせては遊びに行っていた。 ………5歳から小学5年生の頃、あたしと高橋くんはきょうだいだった。 あたしの母と高橋くんの父が結婚。初めて会ったとき、愛想の無かったあたしを二人は受け入れてくれた。 でも親達の間でなにかあって、離婚。その理由は知らないし、今後も訊くつもりはない。 ───それはまあ、置いといて。
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