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…まあ兎にも角にも教授はイケメンでリア充って事です。
◆◆◆
「……あ」
「え、なに」
大学内の食堂に向かう途中、友達がふと思い出したように、立ち止まり声を出した。
「…ごめんっ!今から用事、あるんだった…!」
「あ、そうなの?じゃあ、行ったら」
「うん…、ごめん。あと今日は戻って来れないかもしれないから」
「うん、じゃあまたね」
「うん、またねー」
そういう彼女の顔はとても嬉しそうで。…一度だけ話してくれた彼氏とでも会うのだろうか。
ああー、リア充羨ましい。
…今日は食堂じゃなくて、お店で牛丼食べようかな。喰いまくってやる~…。
大学内から出て、そう遠くもない牛丼屋に歩いて行く。
美味しいかなー。と考え、じゅるりと涎を垂らしてしまった。
…いかんいかん。仮にも女子が、道でこんな事…。
手の甲で涎を拭きとる。
拭きとって、上を向いたとき──
「………瑞穂、さん?」
「……は、え?」
目の前には、
─────彼がいた。
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