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【prolog】
何も書かれていない本を世界としよう。
そしてそれが己自身だ。
〈創造の書〉であり〈創造者〉でもある世界は、生きる為に“今日”を生み出し、その証として“過去”を生み出し、そしていつか自分の手で終末を迎える為に“災厄”を生み出した。
終末が“災厄”よって迎えられるものなら、その“災厄”を消すことで永遠を手にすることができると信じられ。
あるとき永遠を望む者たちによって砕かれた“災厄”は、消えることなく無数に世界へ散らばり、それは〈キューブ〉と呼ばれる力となった。
終末は無数に散らばった〈キューブ〉の数だけ増えたという。
けれど、何も書かれていない本の結末は一つであり。ただし、それが望んだ真実だとは限らない。
次のページには、物語も用意されていないからだ。
言おう。
“お前に明日など最初から用意されてはいない”
世界は今日も〈災厄ーキューブー〉を生み出し続けている――
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