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「御入学、おめでとう御座います
僕達、生徒会役員と共に良き学校
を築いていきましょうね~」
会計監査―――――二年、山崎烝
あの土方にも認められ、絶対的な
信頼を持つ、この間延びした口調
で飄々とした男は、何をやらせて
もそつなくこなしてしまうとか。
その色気のある深い碧、瑠璃色に
見つめられれば男女の関係なく、
魅了してしまう。
そして次の者にマイクが渡った
時、会場がざわついた。
学校指定の黒のタイトスカート、
黒のタイツ、そして黒のヒール…
美男集団の中の紅一点。
「あの人、ごっつう美人やなぁー」
「モデルさんか?スタイルええな」
「顔ちっさ、つか制服似合うわー」
抜けるような白い肌、蠱惑的な紅
の瞳と血色の良い唇。艶々の黒髪
「…でもさ、何か近寄りがたいな」
「なんつーかさ…あれじゃね?」
――――――――――…悪女顔?
―――――――…あくじょがお?
―――――――…アクジョガオ?
「うわあああああー、悪女顔って
酷くないっすか!?」
原「はははっよく言われたもんだ
悪女顔が今頃、鼻水垂らしてると
は誰も思わねーだろうな!!!」
入学式を終え、生徒会室の長椅子
で膝を抱えて、喚いているのが…
先程、悪女顔と言われた
会計監査―――――二年、蓮条椿
黙っていれば、品がある様に見え
なくもないが、口を開けばこうだ
少し、オジサン染みていたりする
ちなみに華奢だが、総合格闘技部
の主将で大阪出身だ。同じ監査の
山崎烝とは幼馴染みでもある。
椿「止めてくださいよ、左之さん
傷をほじくり返さないで下さい」
斎「…気にする事はない。服装が
服装だっただけの話だ。いつもの
椿はどちらかというと儚い…」
…急に起き上がった斎藤、今日は
やけに饒舌だ。
永「俺はそれでもいいと思うぜ、
それに褒められてたじゃん、お前
男子なんか鼻の下伸ばしてたぞ」
原「そうだな、烝の殺気を抑える
のが大変だったぜ」
脇に座ってきた女誑しの原田と、
永倉は何とか、可愛い妹分を元気
づけようと菓子を貢ぐ。
椿「あ、兄貴達…ありが…「おい」
そんな微笑ましい光景の中、鋭い
声が間を裂く。
土「椿を甘やかすんじゃねーぞ、
お前等。そんな甘ったるい菓子を
食わせて豚にこそなったら、それ
こそ悪女顔どころじゃねーだろ」
山「土方君、」
土「あ"ん!?…何だよ山南さん」
山「言い過ぎですよ…ほら」
山南が苦笑いして、指差す方には
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