第2章

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※※※ 息を切らせて走ってきた莉子ちゃんを見て、思わずドキッとした 肩で息をしていた彼女が、手の甲で口をグイッと拭(ぬぐ)ったからだ 汗で額にへばりついた髪の毛を指先でつまんでいる仕草も、やけに色っぽい 女の子なんだ――― どこから走ってきたのかは分からないが、きっとかなりの距離を全力疾走したんだろう 華奢な身体を上下させ、一生懸命呼吸を整えようとしている 「莉子ちゃんを―――待ってたんだ」 そう言ったら、ものすごく嫌な顔をされた だから、昨日…あれからずっと気になってたことが、口をついて出る 「一人で居たら、きっと泣いてるだろうと思って―――」 「―――泣いてません」 明らかな拒絶 どうやったら、この子に受け入れてもらえるんだろう… やっぱり、ちゃんと言うしかないんだろうか
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