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※※※
「ナーオーッ」
「おー?」
名前を呼ばれ、読んでいた漫画から顔を上げる
同じサッカー部の宮本貴志(みやもとたかし)が、開いている窓の枠に手を掛け、教室を覗き込んで声を掛けてきた
「今日、サボらずにちゃんと来いよ!」
「うえーっ…。そんなこと言いに、わざわざ来たのかよ」
苦い表情をしてみると、ムッとして教室に乗り込んでくる
「お前さぁー。レギュラーなんだから、ちゃんと練習出ろって。下級生に示しがつかないだろ」
「スパイク忘れたー」
ヘラッと笑った瞬間、勢いよく漫画を取り上げられた
角で叩かれ、頭頂部に痛みが走る
「―――――ってぇ!!!頭割れたら、どうしてくれんだよ!」
目尻に涙が滲(にじ)む
「………ツラいのは分かるけどさ…。お前がそんなんじゃ、アイツ…いつまで経っても報われないだろ…」
「………分かってるよ」
分かってるけど…
こればっかりは、どうしようもないんだ
「なぁ…」
「あ?」
俺の机の上に座り、取り上げた漫画をパラパラとめくっている宮本に声を掛けた
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