第3章

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※※※ きっと彼女は天然なんだろう イタズラ心に、火が点きそうだ だけどからかうと顔を真っ赤にして困るから、ほどほどにしてあげないと 「尚輝だよ」 そう言うと 「尚…輝………?」 と、潤んだ瞳で俺を見上げた そんな目で見るなんて、反則なんですけど……… 「やっ…ちょっと待って」 停止を求めるようにビシッと手を前に突き出すと、彼女は不思議そうな顔で俺を見る 「いや………その…。尚輝って呼ばれるのって、何か付き合ってるみたいだし…その…。『尚輝』っていうのは…ちょっと…」 莉子ちゃんに、少しでも笑顔になってほしい その一心で笑いながら言ったのに、彼女の表情が曇った 「どうしたの?」 「………」 「ゴメン…。何か機嫌損ねるようなこと、言ったかな…?」 問いかけても、一向に返事は返ってこない 「私、彼氏が居るから―――」 「え?」 「彼氏…居るから!だからっ、山神くんと付き合ってるとか…そんなの―――」 莉子ちゃんは、それだけ言い残して走り去ってしまった
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