第1章

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「飛び出した私が悪いですから…」 「………本当にいいの?」 声が上擦っている 人を轢きかけたんだから、当然の反応なのかもしれない 「はい」 「本当に大丈夫?」 何回も、念を押すように聞かれる 「ご迷惑お掛けして、すみませんでした」 頭を下げると 「そっか。これからは気を付けなよ」 という言葉を残し、おじいさんは車で走り去った 人通りの多い交差点 信号待ちをしてる人も多く、辺りは騒然としていた 行き交う人達も、遠巻きに私を見ている 「怪我…ない?」 左側の耳元で男の人の声が聞こえ、初めて私のすぐ後ろに人が居ることに気付いた 勢いよく振り返ると、同じ目線の高さに若い男の人 視線を下に移動させる 私は、その人の上に座り込んでいた
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