第4章

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※※※ 「ナーオッ!今日という今日は、逃がさねーからな!」 スポーツバックを斜め掛けしたところを狙ったように、宮本が教室に駆け込んでくる 「うおっ!な、何だよ!」 慌てて後ろに飛び退くと、バックが横や後ろの席に当たり、ガタガタと大きな音を立てた それに驚いたのか、教室に残ってた他の生徒が俺の方を振り返る ぐるりと周囲を見回し、片手を目の高さに持ってきて『悪い悪い』と謝った そして一周戻ってきたところで、宮本と目が合う 「げっ!お前のこと、忘れてた!」 「んだよ、それ!」 机を挟んで睨み合いが始まった 「そのバック持ってきてるってことは、ユニやシューズも持ってきてるってことだろ!サッサとグラウンド行くぞ!」 「たまたま、目についた鞄持ってきただけだ」 「んなわけねーだろ!」 「んだよ。お前、俺の部屋見てたわけじゃねーだろ!」 お互い机を挟んで、右へ左へと横跳びする
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